「小学生の頃から筋トレをすると身長が伸びない」ということがよく言われています。
筋肉が太くなり骨が成長するのを邪魔するから、というのがその理由のようです。
ではこの話は果たして本当のことなのでしょうか。
実はこれは間違いなのです。
現実には筋肉が抑えつける力では、骨の成長を阻害するのに不十分なのです。
むしろ筋トレを行うと成長ホルモンが盛んに分泌されるようになるので、身体を大きくし身長を伸ばしてくれます。
さらにこの時期に基礎体力や体幹を鍛えておくことで、その後の人生において怪我になりにくい身体を作ることができるのです。
つまり小学生があくまで身体を鍛える目的で過度でない程度に筋トレを行い、その結果筋肉がついてしまったとしてもそれで背が伸びなくなるということはなく、むしろ成長ホルモンの分泌を活性化させることができるのです。
ですから小学生であっても、筋トレは行うべきと言えるでしょう。
しかしこのような効果を期待するためには、筋トレをあくまで常識的な範囲内でとどめる必要があります。
常識的な筋トレとは、軽く汗を流す程度のものを継続して行うことをさします。
瞬発力を養う、体幹を鍛えるといった目的のものは常識的な範囲内です。
一方で自重よりも重いものを使う筋トレは過度という認識で良いでしょう。
過度な筋トレは最初に述べた噂の通り、身長が伸びなくなる原因となりえます。
ですがその理由はかなり異なります。
過度な筋トレを継続すると、骨格や関節に大きなダメージを与えます。
すると骨の先端にある軟骨部分が擦り減ったり傷ついたりしてしまいます。
この軟骨部分というのは、骨の成長に重要な役割を果たす箇所ですから、身長が伸びにくくなってしまうのです。
ではどのような筋トレを避けるべきなのでしょうか。
まず関節に負荷をかけるものはよくありません。
たとえばスクワットなどの種目は膝の軟骨に多大なダメージをかけるので、よくないとされています。
またウェイトを持ちながらジャンプするなどのトレーニングも推奨できません。
さらに小学校などの授業でよくやらされる縄跳びも、長時間行うことは避けるべきです。
逆に体幹を鍛える種目は身長を伸ばすのに良いとされています。
このようなものを行う際にはストレッチなどと合わせて行うことが良いでしょう。
身体を柔らかくしておけば骨や軟骨への負荷を軽減することができますし、結果的に骨折や捻挫などの怪我を未然に防ぐことも可能です。